フィナステリドからデュタステリドへ切り替える目安は?効果の違い・副作用・注意点を解説
- 3 日前
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フィナステリドを続けていても「効かない」「効果ないのでは」と感じる場合、医師の判断のもとでデュタステリドへの切り替えが選択肢になることがあります。両薬はAGAの進行に関わる5αリダクターゼを抑える薬ですが、作用範囲や半減期、副作用の注意点が異なります。切り替えは自己判断ではなく、効果の経過や体調、検査予定などを確認したうえで検討することが大切です。この記事では違い、切り替えの目安、相談時のポイントを解説します。
1. フィナステリドとデュタステリドの作用の違い
フィナステリドとデュタステリドは、いずれもAGAの進行に関与する男性ホルモンの働きを抑える薬です。違いは、主に作用する酵素の種類にあります。
AGAの原因となる5αリダクターゼには2種類ある
AGAは、男性ホルモンが「5αリダクターゼ」という酵素と結びつくことで進行します。この酵素には「I型」と「II型」が存在します。
I型:皮脂腺などに広く分布するとされ、頭皮を含む複数の部位に存在すると考えられています。
II型:前頭部や頭頂部など、AGAで薄毛が目立ちやすい部位との関係が深いとされています。
フィナステリドとデュタステリドの作用範囲の違い
フィナステリド:主にII型5αリダクターゼを阻害する薬です。AGAの進行遅延を目的に用いられます。
デュタステリド:I型・II型の両方の5αリダクターゼを阻害する薬です。フィナステリドで効果を実感しにくい場合に、医師の判断で検討されることがあります。
デュタステリドはI型・II型の両方を阻害するため、フィナステリドで十分な効果が得られない場合に選択肢となることがあります。ただし、M字部分への効果を含め、治療効果には個人差があり、必ず改善するとは限りません。
2. フィナステリドとデュタステリドの違いを比較表で確認
項目 | フィナステリド | デュタステリド |
主な作用 | 主にII型5αリダクターゼを阻害 | I型・II型5αリダクターゼを阻害 |
代表的な製剤名 | プロペシア、フィナステリド製剤など | ザガーロ、デュタステリド製剤など |
効能・効果 | 男性における男性型脱毛症の進行遅延 | 男性における男性型脱毛症 |
効果判定の目安 | 通常6か月程度の継続で確認 | 通常6か月程度の治療で確認 |
半減期 | 比較的短い | 比較的長い |
主な注意点 | 副作用、PSA値への影響、女性・妊婦の取り扱い注意 | 副作用、PSA値への影響、女性・小児の取り扱い注意、半減期の長さ |
3. フィナステリドが効きにくいと感じたときの選択肢
フィナステリドを服用していても、「以前より抜け毛が増えた」「フィナステリドが効かないのでは」「効果ないと感じる」と不安になる方もいます。
薬に耐性ができるわけではない
一般的に、フィナステリドを長く服用したことだけで薬に慣れて効かなくなる、いわゆる「耐性」ができるとは考えられていません。
効果を感じにくくなる背景には、AGAの進行、生活習慣、服薬状況、他の脱毛症の可能性など、複数の要因が関係している場合があります。
抜け毛の増加や薄毛の進行が気になる場合は、自己判断で薬を変更せず、医師に相談したうえで治療方針を見直すことが大切です。
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4. フィナステリドからデュタステリドへ切り替える手順とタイミング
フィナステリドからデュタステリドへ切り替えるかどうかは、症状の経過や副作用の有無、既往歴、服用中の薬などを踏まえて医師が判断します。
切り替えを検討するタイミング
フィナステリドを通常6か月以上継続しても、抜け毛の進行遅延が確認しにくい場合
生え際や頭頂部の変化が気になり、治療方針の見直しを相談したい場合
自己判断で併用せず医師の指示に従う
フィナステリドとデュタステリドは作用が重なるため、自己判断で併用したり、余った薬を追加で服用したりしないことが重要です。
自己判断で併用しない:フィナステリドとデュタステリドは作用が重なるため、自己判断で併用してはいけません。併用の可否や切り替え方法は、必ず医師の指示に従ってください。
切り替え方法は医師の指示に従う:休薬期間の有無や開始時期は、処方内容や患者さんの状態によって異なる場合があります。処方時に服用開始日を確認しましょう。
余った薬の扱いも確認する:以前処方された薬を自己判断で追加服用せず、処方医や薬剤師に相談してください。
切り替え前に医師へ伝えたいこと
フィナステリドの服用期間と飲み忘れの有無
抜け毛や薄毛の変化を感じ始めた時期
副作用が疑われる症状の有無
妊活の予定やパートナーの妊娠可能性
健康診断やPSA検査の予定
現在服用している薬やサプリメント
5. デュタステリドの副作用と半減期で知っておきたい注意点
デュタステリドは作用範囲が広い一方で、服用にあたっては副作用や体内に残る期間について理解しておく必要があります。
副作用と半減期の違い
フィナステリド、デュタステリドでは、性欲減退、勃起機能不全、肝機能障害などの副作用が報告されています。副作用の出方には個人差があるため、気になる症状がある場合は早めに医師へ相談してください。
また、薬が体内で半分に減るまでの時間である「半減期」にも違いがあります。
フィナステリドの半減期: 約6〜8時間(数日でほぼ体から抜ける)
デュタステリドの半減期:約3〜5週間とされ、体内に一定期間残る可能性があります。
デュタステリドは半減期が長いため、副作用が疑われる場合にも影響が一定期間続く可能性があります。個人輸入やインターネット通販で入手した医薬品を自己判断で服用することは避け、医師の診察を受けたうえで治療を行いましょう。
6. よくある質問
Q:フィナステリドからデュタステリドに切り替えると、いつ頃から効果を実感できますか?
A:効果の現れ方には個人差がありますが、AGA治療薬は一般的に数か月単位で経過を確認します。デュタステリドも通常6か月程度を目安に、医師の指示に従って効果や副作用を確認します。
Q:デュタステリドに切り替えた直後に抜け毛が増えることはありますか?
A:起こる可能性があります。ただし、抜け毛の増加が必ずしも薬の影響とは限りません。症状が続く場合や不安がある場合は、自己判断で中止せず医師に相談してください。
Q:デュタステリドに切り替えたあと、フィナステリドに戻すことはできますか?
A:副作用や費用、効果の感じ方などによっては、医師の判断でフィナステリドへ戻すことが検討される場合があります。以前の薬を自己判断で再開せず、現在の症状や服薬状況を医師に伝えて相談しましょう。
Q:ミノキシジルと併用した方がよいですか?
A:ミノキシジル外用薬はAGA治療で用いられる選択肢の一つです。フィナステリドやデュタステリドとは目的が異なるため、併用の必要性や使用方法は頭皮の状態や副作用リスクを踏まえて医師に相談してください。
Q:服用をやめると薄毛は元に戻りますか?
A:AGAは進行性の脱毛症とされており、服用を中止すると、治療により抑えられていた抜け毛の進行が再び目立つ可能性があります。継続が難しい場合も自己判断で中止せず、医師に相談しましょう。
Q:デュタステリドのカプセルは噛み砕いて飲んでもよいですか?
A:噛み砕いたり、カプセルの中身を出したりせず、そのまま服用してください。カプセルの内容物が口腔咽頭粘膜を刺激する場合があり、女性や小児が有効成分に触れないよう注意も必要です。
Q:健康診断や前立腺の検査を受けるときに注意することはありますか?
A:フィナステリドやデュタステリドは、前立腺がん検査で用いられるPSA値に影響を与えることがあります。健康診断や泌尿器科で検査を受ける際は、AGA治療薬を服用していることを医師に伝えてください。
Q:妊活中でもフィナステリドやデュタステリドを服用できますか?
A:妊活中の服用については、薬の種類、治療目的、体調、パートナーの状況によって判断が異なります。妊活を予定している場合は、服用の継続可否や注意点を事前に医師へ相談してください。
Q:プロペシアやザガーロと、フィナステリド・デュタステリドは何が違いますか?
A:プロペシアはフィナステリドを有効成分とする代表的な製剤名、ザガーロはデュタステリドを有効成分とする代表的な製剤名です。実際の処方内容は医療機関や患者さんの状態によって異なります。
7. まとめ
フィナステリドで十分な効果を実感しにくい場合、デュタステリドへの切り替えが選択肢となることがあります。デュタステリドはI型・II型の5αリダクターゼを阻害する薬で、AGA治療薬として用いられています。
一方で、副作用や半減期、併用の可否など、服用にあたって確認すべき点もあります。自己判断で薬を切り替えたり、個人輸入品を使用したりせず、医師の診察を受けたうえで治療方針を決めましょう。
オンライン診療を利用する場合も、費用、診療体制、副作用時の相談先などを確認し、継続しやすく安全性に配慮された方法を選ぶことが大切です。
参考文献
執筆者
執筆・監修:髙橋 文乃(薬剤師)
経歴:2022年に薬剤師免許を取得。大手ドラッグストアでの調剤・服薬指導を経て、KDDIに入社後、現在はPonta薬局で薬剤師として勤務。オンライン診療・オンライン服薬指導やヘルスケア領域の情報発信に携わる。





